2021.02.12自転車がもっと楽しくなるイベント「バイクロア」とは?

自転車がもっと楽しくなるイベント「バイクロア」とは?

 昨年の秋、仁淀川の河原で個性的な自転車イベントがありました。
 伝えたいのは「自転車も、仁淀川の自然も、もっと楽しめる!」
 その仕掛人に、イベントの様子と自転車遊びの可能性をインタビューしてきました。

 その自転車イベントの名は「バイクロアin 仁淀ブルー(※表記はBIKELORE in NIYODO BLUE)」。昨年の11月14・15日の2日間、仁淀川の岸辺にある波川親水公園(いの町)で開催され、約1000名の来場者で賑わいました。ちなみに「バイクロア」というのは「BIKE(自転車)」と「LORE(知識や伝承という意味)」を合わせた造語です。

article240_01.jpg 波川親水公園が会場に。

 自転車の大きなイベントといえば、ロードレースやファンライドと呼ばれる「舗装した公道で長い距離を走る」が一般的ですが、「バイクロア」はそれとはまったく異なります。
「いうなればそれは自転車を使った大運動会です」というのが小野義矩さん。小野さんは、このイベントの中心人物であり、これまでに仁淀ブルー通信(2019.12.20記事2020.03.13記事)にも登場していただきました。

article240_02.jpg小野義矩さんは、神奈川県川崎市でスポーツバイクのプロショップ店長を経て、2017年にいの町へ移住。現在は自転車やトレールランニングなどアウトドアスポーツを介して高知の魅力を発信したり、高知の食材をつかったご当地クラフトコーラ「sawachina(さわちな)」の開発、販売に忙しい日々を送っています。

article240_03.jpg小野さんが企画・開発し、昨年6月から販売開始したクラフトコーラ「sawachina」は早くも人気沸騰中。小野さんが経営するカフェ「GOOD FIVE」や「Snow Peak かわの駅おち」など、仁淀川流域をはじめ高知県内各所で販売。ネット通販もある。

「バイクロアの目指すところとしては、『自転車というレジャーのすそ野を広げること』がまずあります。それまでサイクルスポーツに興味がなくても、『楽しそうだ、始めてみようか』となるイベントなんです」。

article240_04.jpg自転車レースですが、気楽にのんびりと仁淀川の自然を楽しめるイベントに。

 昨年のバイクロアでは、自転車のレースだけでなく、カヌーやラフトで仁淀川を下ったり、そばの里山をトレールランニングしたり、河原でテントサウナを楽しんだりと、仁淀川流域の自然を丸ごと楽しめるイベントも用意。買い物やグルメを楽しめるショップも多数出展しました。そして自転車レースのほうは、アスファルト、土の道、砂利の河原、障害物などいろんな路面のコース設定で、参加できる自転車はロードレーサーからママチャリまでなんでもあり。仮装レースやキッズ対象のレースもあり、大人も子供も楽しんでもらえたのではと小野さんはいいます。

article240_05.jpgレースではこんな橋も設置。手作り感満載の楽しいコースになりました。

「決め事は、安全のためのヘルメットとグローブの着用ぐらいでしょうか。河原を自転車で仁淀川まで走って、仁淀川ではZAB(ザブ:タタミ半畳ぐらいの大きさの浮くボード)を漕いで、河原に戻ってきたら裸足で走ってゴールする、なんてレースもやりました。みんなが笑顔になって、盛り上がったなあ」。

article240_06.jpgこれがZAB。越知町の仁淀川で川下りツアーをしている「有機高揚」が開発し、清流で遊ばせてくれます。

 各自転車レースでは経験に応じてクラス分けされていることもあり、エキサイトしながらもケガ人はほぼいなかったそうです。「このバイクロアでは自転車のレンタルも用意しています。なので、ふらっとイベントを見に来て、楽しそうな雰囲気で盛り上がって、『おれもレースに出てみよう』というのも可能なんですよ」。

article240_07.jpg自転車や自然遊びをよく知るスタッフによる、手作りのイベントです。

 そんなバイクロアが今年もやってきます。まず春から初夏頃には高知市街で親子向けの小さなイベントを、そして秋には「第2回バイクロアin仁淀ブルー」が開催予定です。
「サイクルスポーツに馴染みのない人には新たな世界が、自転車愛好家にはもっと楽しい世界がというふうに、アウトドア遊びの視野が広がるイベントです。第2回も楽しいものにしたいですね!」
 開催の詳細ついては、おいおい「バイクロアin 仁淀ブルー」のホームページに掲載していくとのこと。秋はまだ先ですが、仁淀川&アウトドアファンは注目です。
(※「バイクロアin 仁淀ブルー」の模様を伝える各画像は、小野義矩さんから提供していただきました)

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(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)

★次回の配信は2月19日予定。
「越知ぜよ熱中塾1」をお届けします。
お楽しみに!

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