2020.03.13高知仁淀ブルーライドの仕掛人が探索。仁淀川流域サイクリングの絶景はここだ!

高知仁淀ブルーライドの仕掛人が探索。仁淀川流域サイクリングの絶景はここだ!

こんなご時世だからこそ、空気のよどまぬ大自然で遊べば、心の平安あり。春の仁淀川流域では、清らかな風に心洗われるサイクリングが待っています!

 昨年、一昨年と成功をおさめ、今年も予定されているサイクリングイベント「GREAT EARTH 高知仁淀ブルーライド」。その仕掛人でいの町地域おこし協力隊員が小野義矩さんです。

article214_01.jpg小野義矩さん。いの町の商店街の古民家を改修した「喫茶と自転車GOOD FIVE」にて。

 かつて川崎市でスポーツバイクのプロショップ店長を務め、自転車のメカニカルな部分から遊び方まで知識と経験を積んだ小野さん。さらに自転車での遊びを追求し、その可能性を広げようと高知県いの町に移住し、ひょんなことから地域おこし協力隊員になり、仁淀川流域でのサイクリングイベントに関わるようになりました。

article214_02.jpgサイクリングルートを探索中の小野さん。

 もちろん業務以外でも仁淀川流域を開拓すべく、自転車を漕ぎまくりです。移住して3年を過ぎようという彼に、定番やちょっとマニアックな絶景スポットを紹介してもらいました。沈下橋以外にもペダルを踏むべき道はいろいろありますよ!

(1)通称「勝賀瀬(しょうがせ)カーブ」(いの町の国道194号、道の駅土佐和紙工芸村くらうどから約500m北付近)

article214_03.jpg勝賀瀬カーブから下流方向を見渡す。

 仁淀川沿いにおける代表的な展望と感動が待つサイクリングスポット。劇的に広がる風景のなか、キラキラと輝く仁淀川の流れが大きくカーブしながら山並みの向こうに続きます。勝賀瀬川が仁淀川に合流する少し下流では、河原の石に濾過された透明な水面が。ペダルをこぐ足を止めて、川を見下ろしたいところです。

article214_04.jpg勝賀瀬カーブを上流に向かって走る。


(2)「グリーンパークほどの」周辺(東滝など。いの町)

article214_05.jpg東滝。高度差50~100mの岩壁を連ねる滝だ。(写真/一社いの町観光協会)

 大自然の驚異の景観に出会う、仁淀川流域でも有数の秘境。屏風のように東西に広がる岩壁の、東滝、西滝、権現滝、大樽の滝(この四滝を総称が「程野(ほどの)の滝」)の姿は壮観だ。崖に貼りつくように登っていく道路からは高度感抜群の絶景が。「坂」を求めるサイクリストには納得・満足のスポットです。「グリーンパークほどの」に自動車の駐車スペースあり。

article214_06.jpg「グリーンパークほどの」への途中で見上げた山。屏風のような岩壁帯を目指せばそこは滝の王国だ。


(3)波介(はげ)山展望公園(土佐市)

article214_07.jpg波介山展望公園からの眺め。浦ノ内湾と太平洋。

 暗くうっそうとした細い車道。そしてかなりの急坂。筋肉は喜び冒険心が満たされるルートをへて、絶景の展望台へ。照葉樹林の山並みのむこうに、リアス式海岸の浦ノ内湾や太平洋が見渡せます。照葉樹林は、春にはカリフラワーのようにもりもりとした美しい形態で、夏には南国らしい深い緑で私たちの目を楽しませてくれます。

article214_08.jpgここの見晴らし抜群の展望台でアウトドアランチはいかが?

 波介山展望公園への道は少しわかりにくいのですが、土佐市波介地区からアプローチすれば案内板があります(ちょっと見つけにくいけど)。



(4)黒岩地区の田園風景(佐川町)

article214_09.jpg黒岩地区の夏の終わり。

 黒岩地区は仁淀川流域で有数の水田地帯。山の風景が多い仁淀川流域ですが、ここは空が広い! 山並みをこぎ抜けてからここを走るときの爽快感は抜群です。この沿道にある「集落活動センターくろいわ」ではイベントが開催されていることもあるので足休めにどうぞ。また、この地区の柳瀬川には沈下橋があり、仁淀川流域ならではの思い出写真も撮れます。

article214_10.jpg梨園など美しい里山風景に出会う黒岩地区。


(5)寺村地区(仁淀川町)

article214_11.jpg国道494号から見上げた寺村。

 仁淀川流域には「天界の集落」と言うべき山里がいくつもあります。なかでも独特の景観なのが寺村地区。ころげ落ちそうな傾斜地に民家がしがみつくように集まっています。3月下旬には花桃の群落で彩られ、「花の里公園」からの仁淀川の展望と相まってじつに素晴らしい。

article214_12.jpg花の里公園からの仁淀川。

 この寺村の道、坂好きのサイクリストにはたまらぬ傾斜です。国道494号からのアクセスは、越知町から仁淀川町へ向かう場合、まず「寺村トンネル(東側の入り口)」の直前で左折して川沿いの道に入り、その後は「花の里公園」の案内板を追いかけます。

article214_13.jpg桃源郷とはここのことか。


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  仁淀川サイクリングの定番「沈下橋」も組み合わせながら、小野さんお勧めの絶景をお楽しみください。

 ところで、間もなく小野さんは地域おこし協力隊を卒業します。その後もいの町を拠点に、アウトドアスポーツを介したコミュニティーづくりをテーマに、いろんな活動をしていくとのこと。昨年オープンし、小野さんがオーナーの「喫茶と自転車GOOD FIVE」でも面白いことが始まりそうです。詳細はGOOD FIVEのインスタグラム、そして「GREAT EARTH 高知仁淀ブルーライド」のホームページをご覧ください。

article214_14.jpg小野義矩さんがオーナーの「喫茶と自転車GOOD FIVE」にて。

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)

★次回の配信は3月20日予定。
アンコールシリーズ。2018.06.08配信の”〈仁淀川野鳥生活記〉2古木に抱かれる命”をお届けします。
お楽しみに!

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