2017.12.01仁淀ブルーなアウトドアグルメに舌鼓!
去る11月3日に行われた「越知おいしいデイ・キャンプ」というイベントで、仁淀川流域の食材を使った多彩な料理が振る舞われました!おいしいものに目がない編集部女子2名も密かに参加し、ちゃっかり食してきましたよ!
こちらの記事でもご紹介した「越知おいしいデイ・キャンプ」。
編集部・大村先輩がしっかり取材をしているかたわらで、カミオカ・高橋の女子2名はひたすら食べておりました!
この日振る舞われたのは、仁淀川流域の食材を使った料理です。
シェフが魅せた!流域食材の底力
まずは、高知市帯屋町の人気店「ス・ルラクセ」の山本たくみシェフが腕を振るう仁淀ブルーランチをいただきました。アウトドアでありながらレストランに引けを取らない快適な居心地のお席で、コース仕立てのランチをいただきます。
まず最初に運ばれてきたのは、日高村産トマト、佐川町黒岩産の新高梨、越知町産ベビーリーフを使った彩りサラダ。
あぁ…もうサラダから最高です。ベビーリーフは一枚一枚がきちんと味を持っていて、とれたてだから食感も絶妙。そして、甘みがギュッと詰まったトマトと、みずみずしく弾ける甘さを持つ新高梨が、口いっぱいに果汁を広げてくれます。サラダなのに満足度がすごい!
シェフによるとドレッシングはシンプルな味に留め、食材のおいしさが活きるように仕上げたのだそう。
「質もバランスもかなり良くて驚きました。」とシェフが太鼓判を押すベビーリーフは、地元球団・高知ファイティングドッグスの農園から届いたものだとか。選手達のたくましい力で休耕放棄地を耕しているそうで、想像すると味わいが増しますね!
次に運ばれてきたのは、いの町本川で飼育されている「本川手箱きじ」のお肉を使った3種の料理と野菜のエチュベ(野菜の水分だけで蒸し煮にした料理)。本川では昭和61年からきじの飼育が行われており、ストレスを与えない環境と野菜や果物などの餌にこだわって、臭みのないお肉を目指しているそうです。
まずは、炭火焼にしたモモ肉から。
おぉ…しっかりとした肉質。といってもギジギジ硬いわけではなく、ちょうどいい肉感です。噛むほどに濃厚なうま味が溢れてきて、どこか野性味を感じます。一方、ムネ肉を使ったスモークハムは舌に馴染むようなしっとりとした口当たり、うっとり。芳醇な香りもあって肉のうま味がしっかり伝わってきます。これはワインが飲みたくなりますね!
そして、香ばしいバゲットに添えたレバーペースト…んん! 濃厚なのに臭みがない! レバーのコクとバゲットの香ばしさと黒胡椒の爽やかさが絶妙にマッチしています! おかわりお願いしたいです!
「キジ肉は今回初めて扱いましたが、肉にうま味がありますし、ガラからもとてもキレイなスープがとれる。捨てるところがない魅力的な食材だと思います。」とシェフ。そのスープを使った一品が次に登場するこちらです。
仁淀川町にある片岡あまご養殖場のアメゴを使ったパエリア! 贅沢にも手箱きじのガラスープで炊き上げています。脇を固めるのは日高村産ミニトマト、仁淀川町産マッシュルーム、越知町産ハーブのタイム。食欲をそそる香りがたまりません!
「アウトドアならではの楽しさや豪快さを出したいなと思いパエリアにしました」というシェフ。料理中の光景も食欲をそそります!
料理法が豪快ならば食べ方も豪快に! この時ばかりはフォークを置き、アメゴを手で持ってガブッといきました。うーん、最高!
躊躇なくこんな食べ方ができるのもアウトドアならではですね。
片岡あまご養殖場さんは湧き出る水を引いて養殖を行っており、山の上にあるためアメゴに最適な水温を維持できるのだそう。水の状態が良いため臭みがなく、身の食感もふっくら。手箱きじのガラスープのうま味と相まってあっという間に平らげてしまいました。
締めのデザートは土佐市にある白木果樹園の水晶文旦を使ったプリン! これがまたすごいんです。
佐川町産吉本乳業の地乳を使ったプリン生地に、文旦の皮の内側(白い皮の部分)を漬け込んで、文旦の香りとほんのり苦味をプラス。
上のカラメルソースには文旦の果汁を加えて爽やかに。トッピングには文旦の実と甘く煮た文旦ピール(皮)を。まさに文旦を丸ごと味わえるプリンなのです。
ただ甘いだけじゃない。地乳のコクに文旦の苦味や酸味がアクセントとなる大人のおいしさ。ジューシーな果汁感もあって食べ終わるのが惜しいほど心奪われます。あぁ、文旦と結婚したい。
すべての料理を作り終えてほっとした表情のシェフに感想をうかがいました。
「これまでも高知産の食材にこだわっていましたが、今回は使ったことのない食材との出会いがありました。仁淀川流域の奥深さを実感しますね。アウトドアでの料理は器具や火力などの制約がありますが、私自身デイキャンプをよくやっていて、料理人同士が集まって一人一品作ったりもしていたので、すごく楽しかったです。また機会があれば挑戦したいですね。」
おいしい料理をさらにおいしくする気持ちの良い景色と風。こんな大満足のランチタイムはそうそうありません。山本シェフ、スタッフのみなさん、ごちそうさまでした!
来年は山椒グルメが熱い!?
山本シェフのランチに大満足した私たちですが、この日は他にもさまざまな料理が振る舞われていました。目の前にあると食べちゃいますよね。えへへ。
なかでも目を引いたのが、仁淀川流域の隠れた特産品である「山椒」を使った逸品。丼モノにパラっとかけるだけのイメージだった山椒が、主役として輝いていました。来年は山椒ブームが来るかもですよ。
こちらは越知町の地域おこし協力隊が開発した「山椒の焼肉のタレ」。その名の通り山椒を効かせたタレです。これがびっくりするくらいウマイのです。
カラいのかな? と思いきや、意外にも子どもも食べられる味。
でも、山椒特有の香りはじーんわり広がって肉のおいしさが引き立つ! なんだこのタレは! 初体験の味。
12月2・3日の越知町産業祭を皮切りに販売開始するそうなので、ぜひ一度ご賞味ください。
そして、こちらは2016年に開催された第1回「四国食1グランプリ」で優勝した「おち担々麺」。越知町地域おこし協力隊の倉橋さんがつくる大人気の逸品です。
山椒の香りと程よい辛さがクセになる汁なしタイプの担々麺。半熟卵をほぐして食べれば、コクと甘みが加わって絶品です。この日もお客さんの行列ができておりました。
開発者である倉橋さんですが、協力隊の任期満了となる来春、お店を開店予定だそうです! これまでイベントでしか食べられなかったおち担々麺が、もっと気軽に食べられるようになるかも!これは期待せずにはいられません。倉橋さん、がんばってください!
…そんなこんなで、ものすごい量を食べてしまったデイキャンプ。仁淀川流域の食材の奥深さと、アウトドアで食べる楽しさを知った1日でした。
(仁淀ブルー編集部員/カミオカミヤビ&高橋さよ)
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