2021.08.27祝、3年連続水質日本一!仁淀ブルーを体感できる穴場はここ

祝、3年連続水質日本一!仁淀ブルーを体感できる穴場はここ

 今年の7月に発表された「全国一級河川の水質現況2020(国土交通省)」で、3年連続の「水質が最も良好な河川」に選ばれた仁淀川。これを記念して、仁淀川でも極上の水質を体感できるスポットを紹介します。

 ところで、「水質が最も良好」とはどういうことか? 国土交通省によれば、「BOD(生物化学的酸素要求量)が0.5mg/lの河川」なのですが、少しわかりにくい。
 そこで、仁淀川を熟知する仁淀ブルー通信では、「思わず泳ぎたくなる川!」と解釈することにしました。

article256_01_2.jpg 水質が最も良好な川では、天地反転!?

『水質が最も良好な河川』の認定は、『複数の調査地点での、複数の測定データ』をもとにしています。つまり、仁淀川はそこかしこで『泳ぎたくなる水質』といえるでしょう。
 とはいえ、『そこかしこ』のなかにもおすすめはあり。この記事では、大雨で増水しない限り水質日本一を体感できるスポットを、アクセス方法別に紹介します。
(※安居渓谷や中津渓谷、にこ淵など、有名な仁淀ブルースポットは今回外しました。)

車の駐車スペースありの仁淀ブルースポット

●仁淀川支流・上八川川(かみやかわがわ)と小川川(おがわがわ)の合流付近(いの町の下八川甲=しもやかわこう)
(Googleマップでは広瀬キャンプ場と表記)

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 高知市街からの車で約1時間の仁淀ブルーがここ。国道194号を高知市から西条市(愛媛県)方面へ走り、広瀬橋への分岐を過ぎてすぐの左手(川側)に、河原へ降りる道あり。4輪駆動車でなければ、河原の奥まで進まないほうがいいです。


●仁淀川支流・土居川の『宮崎の河原キャンプ場』(仁淀川町長屋)

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 夏には水遊びでにぎわう宮崎の河原。4輪駆動車であれば河原まで入れますが、過信は禁物です。仁淀川アウトドアセンターと公衆トイレがある広場に車を駐車するのがいいでしょう。仁淀川アウトドアセンターでは、まるで宙に浮かんでいるようなカヌー・SUP体験メニューを用意しています。

      宮崎の河原付近は流れが止まっているので、初心者でもカヌーやSUPを安全に楽しめます。

article256_04.jpg 宮崎の河原(画像の右中)。


●仁淀川、『水辺の駅あいの里』付近(いの町・柳瀬=やなのせ)

article256_05.jpg 柳瀬橋からの柳瀬方向の眺め。

 ここには広くて浅い瀬があり、その川底の玉砂利で水がろ過され、澄んだ流れになります。浅いけれど流れがあるので、小さなお子さんの川遊びには気をつけましょう。車は『水辺の駅あいの里』の駐車場へ。


●仁淀川、『小浜キャンプ場』のやや下流にあるザラ瀬付近(越知町横畠南=よこばたけみなみ)

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『ザラ瀬』とは水深がせいぜい膝ぐらいで、川面は一様に小さく波立っている小石底の瀬。小浜キャンプ場下流のザラ瀬では、中州の地中や、玉石の川底が流れをろ過するらしく、瀬の終わり付近は澄んだ水面になります。

article256_07.jpg このあたりでは、水量次第で川の一部が河原に取り残され、美しい池になることも。

オートバイや自転車、徒歩の旅人には、穴場の仁淀ブルーが

駐車スペースを気にしなくてよいなら、そこかしこで仁淀ブルーを発見できます。

●仁淀川に勝賀瀬川が流れ込むあたりの下流(いの町・勝賀瀬=しょうがせ)

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 伏流水が川底から湧くのか、この付近の仁淀川は透明度が高い。勝賀瀬郵便局の近くから河原に降りる道あり。

article256_09.jpg上画像の右隅下あたりが透明度の高い水域。画像右中あたりに流れ込んでいるのが勝賀瀬川。


●仁淀川、『名越屋沈下橋』の約300m上流(日高村・名越屋=なごや)

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 ここは、中州でわけられた仁淀川の分流。名越屋沈下橋から上流を見たら、向こうに見える中州の左側になります。中州の砂利が川の水をろ過し、透明な川面になっている。流れもおとなしいので川遊びに向いています。河原に降りる階段は、道路の山側に車数台分の車寄せがある付近に。

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●仁淀川支流・上八川川の吊り橋(いの町・下八川=しもやかわ)

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 上八川川はどこでも仁淀ブルー。バイクなど駐車スペースを気にしなくていい交通手段であれば、気の向くままに美しい川面に出合えます。なかでもおすすめはこの吊り橋の下の上流側の河原。流れもおとなしい。

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●仁淀川支流・土居川の『長屋の沈下橋』(仁淀川町・長屋)

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 ほとんど往来のない長屋の沈下橋。仁淀ブルーを見下ろしながら、橋の上でお茶でもいかが? 下のGoogleマップの赤ピンのあたり、道路に車寄せがあるのでバイクや車はここに停車。その手前の小路の坂を歩いて下り、茶畑のなかを川にむかって3分ほど下りれば沈下橋です。


 なお、大雨で大増水すると河原や中洲の形状が変わり、ここで紹介した仁淀ブルースポットが消滅することもあります。
 太陽がさんさんと降り注げば9月でも泳いで楽しい仁淀川。夏はまだ終わりませんよ!

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)

★次回の配信は9月10日予定。
「椿山で大学生たちが限界集落の暮らしを体験(3)」をお届けします。
お楽しみに!

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