2019.06.21<高校生通信員スペシャル>私たちが知らなかった癒しの空間 わが町の神社トレッキング

<高校生通信員スペシャル>私たちが知らなかった癒しの空間 わが町の神社トレッキング

初めまして! 私たちは高知県立佐川高校の生徒です。私たちは総合学習の授業で地域の魅力を発信するというテーマを立てて、高校生の目線で地元の魅力ある場所を「仁淀ブルー通信」の記事にして、たくさんの読者に見てもらおうと思い立ちました。メンバー4人でいろいろ考え抜いた結果、まだ観光情報化されていない佐川町と日高村の5つの神社を紹介することにしました。たくさんの自然に囲まれた、私たちが厳選した癒しの空間、よかったら訪ねてみてください。

 私たちの通う佐川高校がある佐川町は、仁淀川の支流柳瀬川が町の中を貫く歴史ある町です。植物学者の牧野富太郎博士や、銘酒「司牡丹」の酒蔵があり、県内や県外から訪れる観光客も多く、牧野公園、青山文庫、竹村家住宅(国指定重要文化財)、清源寺、名教館などたくさんの観光スポットがあります。
 それなのになぜ神社なのか、それは「ひとりになりたい時や気分転換をしたい時に神社に行くとリフレッシュするよ」という友達の話を聞いて興味をそそられたからです。実際に神社の境内に足を踏み入れてみると、とても静かで落ち着いた気持ちになり、マイナスイオンをたっぷり浴びて癒されて帰ってきました。
 私たちが暮らす地域にはたくさんの神社がありますが、どこにどんな神社があるのか若い世代は意外に無関心なのです。今回の取材を通じて、身近な神社なのにこんなにも知らないことがあるのかと驚かされました。年配の人だけでなく、若い人たちにも足を運んでもらい癒しの空間である神社に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

金峰神社(きんぷじんじゃ)

 最初に訪ねたのは牧野公園の手前の、なが~い階段を上った先にある金峰神社です。ずんずん奥に進んでもなかなか神社が見えないので「もしかして道、まちがえた?」と不安になりながら歩くこと2分あまり。見つかりました! 境内に木漏れ日が差し込んでキラキラ輝いていてとてもきれいです。そして裏手にも、小さいけれど祠のようなものがありました!
 神社の裏から見た景色も壮観です。

article187_01-1.jpg神社の裏から見た私たちの町。民家がぎっしり並んでおり暮らしの歴史を感じます。
article187_01-2.jpg日差しが差し込む本堂。光と影のコントラストが朝の清々しさを醸し出しています。

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稲荷神社(いなりじんじゃ)

 続いて訪ねたのが牧野公園の敷地内にある稲荷神社です。写真のような鳥居が並んでいるのが目印です。小さな伏見稲荷のようですね。

article187_02.jpg神社の代名詞ともいえる真っ赤な鳥居。写真映えしますね!
こちらの写真は佐川高校の生徒が企画した着物イベントの写真を使わせてもらいました。

 真っ白な壁のお堂も神聖な感じがして素敵です。狐の神様がいる稲荷神社に行ったあと、ほかの神社に行くと、狐の神様が嫉妬してよくないことが起こるそうですよ。
 写真は稲荷神社の狛犬ですが、口に玉をくわえています。このような狛犬を阿形(あぎょう)といい、この玉は儀宝珠(ぎぼし)といいます。儀宝珠には魂や丸い心という意味が込められており、葱の花と呼ばれることもあるそうです。

article187_03.jpg玉をくわえている狛犬は初めて見ました。日本では玉をくわえている狛犬は珍しいらしいので、見つけたらご利益あるかも?

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春日神社(かすがじんじゃ)

 次に訪ねたのは佐川駅から徒歩11分の神社、春日神社です。春日神を祀っているそうなのですが「うちの近くにも春日神社あるよ」なんて方いませんか? 春日神を祀る神社は日本全国で約1000社あるそうです。春日神社は前の二社とは違い、少しお堂が大きくて立派でした。わたしたちも5円玉を賽銭箱に入れてきました。

article187_04.jpgお堂の後ろにある赤い葉の木と馴染んでいて和を感じます。

article187_05.jpgわたしたちも良縁を願って5円玉を賽銭箱に入れてきました。

article187_06.jpg木の根がゾウに見えるかも?ぜひ探してみてください。

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五所神社(ごしょじんじゃ)

 私たちは五所神社の総代会会長の山下信行(やましたのぶゆき)さんと川添義彦(かわぞえよしひこ)さんにお話を伺ってきました。
 五所神社は五つの神社を合わせて一つにしたことからその名が付いたそうで天照皇大神(アマテラススメオオカミ)や伊邪那岐神(イザナギノカミ)をはじめとする9柱の神様が祀られています。
 五所神社ではかつて御神刀(ごしんとう)が盗まれ大騒ぎになりましたが、盗んだ人が愛媛県で売ろうとしたところ、鑑定書がなく不審に思われたところから足がつき、無事捕まえることができたそうです。その刀は今、管理している人たちのなかを回っています。
 特別にお堂の中も見せてもらいました。お堂の中には寄付された佐川町の全体図や、武士同士が戦う絵、統合された五社の神社の扁額などが飾られています。

article187_07.jpg統合される前の五社の扁額。文字がかすれて見えなくなっているものもあります。

article187_08.jpgいつの時代のものかも、誰が書いたかもわかっていない武士の絵。とても大きく迫力満点でした。

article187_09.jpg私たちにいろいろなことを教えてくださった川添義彦(かわぞえよしひこ)さん。面白い話をたくさんしてくれました。

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小村神社(おむらじんじゃ)

 さて、続いては佐川町の東隣にある日高村にある神社を紹介していきたいと思います。
 JR土讃線小村神社駅から徒歩1分。私たちの住む地域にある神社の中ではめちゃくちゃでかい小村神社。土佐国二宮として知られる小村神社は、587年に創建されなんと1400年以上の歴史があります!私たちが生まれる何百年も前からあるなんて!!

article187_10.jpg境内にある杉の木の葉をお守りに持っていると恋愛運や金運アップ!!!

 11月15日に秋祭りがあるのでぜひ訪ねてみてください。秋祭りでは、県内に三つしかない国宝文化財の金銅荘環頭大刀拵・大刀身(こんどうそうかんとうたちこしらえ・たちのみ)を見ることができます。

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★次回の配信は6月28日。
「野鳥写真家・和田剛一さんと横倉の森に野鳥コンサートを聞きに行く」です。
お楽しみに!

(佐川高校仁淀ブルー通信員/中村楓、岡林珠希、森本萌、新川芽以)
●今回の編集後記はこちら