2019.06.14こんな表情が仁淀川にあったのか!? 秘境感満点の水路を行く

こんな表情が仁淀川にあったのか!? 秘境感満点の水路を行く

雄大な山並みのあいだを、そして広い河原を滔々と流れる――というのが仁淀川らしい風景ですが、それとはまったく異なる表情を見せる場所が、日高村といの町の境にあります。川面からの、そのレアな映像をみなさまにお届けします。

 そこはカヌーをする人たちに「仁淀川の釧路川」などと呼ばれています。本流から枝分かれした、長さが300mほどの細い流れです。
 釧路川というのは、日本離れした川面の景観で知られる道東(北海道東部)の湿原の一級河川です。

article186_01.jpgこれは道東を流れる釧路川の源流部。

 その釧路川の源流部とよく似た風景が仁淀川にもあるのです。百聞は一見に如かず、どうぞご覧ください。


article186_map2.jpg通称「仁淀川の釧路川」と呼ばれる場所はこのあたり。

 流路延長124km、流域面積1560平方キロメートルの仁淀川で、なぜここだけがジャングルのような景観になったのか? その答えのヒントになるのかどうかわかりませんが、「仁淀川の釧路川」のやや上流に、下の画像のような場所を見つけました

article186_02.jpg岩が積み重なった島。灌木が生えている。

 川のなかにいくつもの大岩があります。一部は積み重なっているようです。この岩塊はどこからきたのか? 忽然とあるあたり、上流から「どんぶらこ」と流されてきたのではないようだ。ならば岸辺から崩れ落ちたのかもしれない。

article186_03.jpg手前は仁淀川本流、画面中央やや右に「仁淀川の釧路川」の入り口。森となった中州(画面右)はもはや島だ。かつての加田キャンプ場(現在は廃止)の対岸あたりから撮影。

 この岩塊に土砂がたまり、そこに植物の種が落ち、途方もない年月が過ぎれば、あるいは「仁淀川の釧路川その2」になるのかもしれない……ですが、しょせん素人の戯言で、正確なところは謎。しかし、地形について「ブラタモリ」のタモリさんみたいに「ああだ、こうだ」と想像をめぐらし、友人たちと無駄話して盛り上がるのは、自然遊びの喜びの一つでもあります。

article186_04.jpgステンドグラスのように輝く水面を、滑るようにカヤックは流れていきます。

 さて、普段はカヌーをしない人が仁淀川の釧路川に興味をもったなら、ツアーへの参加を考えてみるのもいいでしょう。仁淀ブルー観光協議会のサイト「奇跡の清流 仁淀ブルートリップガイド」のトップページの「日高村」をクリックすれば、SUP(スタンダップパドルボート)で案内してくれるツアー会社の情報がアップされていますので、参考にしてください。

★次回の配信は6月21日。
<地元高校生通信員によるスペシャル号>
「私たちが知らなかった癒しの空間  わが町の神社トレッキング」です。
お楽しみに!

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)
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