2015.12.22町長みずから軽トラでやってきてテントで1泊。 越知町のキャンプ場プロジェクトがスイッチ・オン!
残暑がまだまだ厳しかった8月26日の夕刻、高知県高岡郡越知町内を流れる仁淀川河川敷の一画「宮ノ前公園キャンプ場」は、にわかに騒がしくなってきました。キャンプ道具を満載したRV(リクリエーショナル・ビークル)が何台も、続々と集まってきていたからです。写真は家族で楽しんだ「キャンプで1泊ミーティング」。
じつは、これから第1回めの「キャンプで1泊ミーティング」(仮称)が始まるところなんです。ゲストには日本を代表するアウトドア・ブランドsnow peak(スノーピーク)社の社員がふたり、本社のある新潟県燕三条市から駆けつけてきました。
越知町は来年度から平成30年4月オープンを目指して越知町エリアに新しいキャンプ場を整備する「体験型観光拠点整備事業」を計画しています。そのための準備として関係者が集まり1日キャンプ体験「キャンプで1泊ミーティング」が始まったのです。スノーピーク社は越知町からそのキャンプ場作りの事業の委託を受け、これから候補地の選定やキャンプ場整備のノウハウを提供することになったのです。
この日宮ノ前公園に集結したのは町内に住む複数のアウトドア・ファミリー、役場関係者、スノーピーク社員、そして仁淀ブルー通信編集長でアウトドア雑誌「ビーパル」の元編集長の私、黒笹です。
参加者がキャンプエリアの中にそれぞれ自慢のテントサイトを設営し終わり寛いだころ、一台の軽トラが到着。運転席からは町長の小田保行(こだやすゆき)さんが降り立ちました。町長みずから今日のイベントに参加するのです。
仁淀ブルーの美しい水が町の真ん中を流れる自然環境に恵まれた越知町に生まれ育った小田さんですが、なんとキャンプは初体験。この日のために新潟のスノーピーク本社に視察に訪れた際に「清水の舞台から飛び降りて」購入したピカピカのキャンプ道具一式(私の見立てでは20万円~30万円相当)を軽トラの荷台に満載して駆けつけたというわけです。
初めてのキャンプなのでテント設営も初めて。小田町長をはじめ、國貞副町長、中内企画課長など役場の職員総がかりで「こうかな、いやそうじゃない」と取説片手にテントを立てる光景は、なんだかとっても微笑ましい光景でした。
キャンプの楽しさは、まずは、こういうところから始まるんですよね。「新しいキャンプ場ができれば、仁淀川の清流を活かした体験型観光(カヌー、ソフト・ラフティングツアー、渓流釣りなど)の拠点ができ、交流人口の増加による町の活性化につながる」と小田町長。そのために町長みずから「軽トラキャンパー」になって、ユーザー目線に立った新しいスタイルのキャンプ場のビジョンを研究し始めたところなのです。
スノーピーク製品はレンジローバーやポルシェ、BMWなどの超高級RVでキャンプを楽しむ人たち御用達の、知る人ぞ知る世界一の高級ブランド。それを軽トラの荷台に積んでやってくる町長さん、なかなかの「洒落もん」だなと、元アウトドア雑誌の編集長は感心いたしました(笑い)。
さてさて、そのスノーピークが提案する新しいキャンプ場とはどんなものなのか、期待が膨らみますよね。これまで山井太スノーピーク社長を含め、スタッフによる2度の現地調査と1回のワークショップを経て、来年度は「キャンプ場プロジェクト」の全貌が徐々に明らかになることでしょう。仁淀ブルー体験メニューのよりいっそうの充実と進化が期待できる越知町の意欲的な取り組み、仁淀ブルー通信もおおいに応援したいと思います。