2015.08.18川を旅して、仁淀ブルーを発見

川を旅して、仁淀ブルーを発見

「仁淀ブルーっていっても、それはかなり上流に行かないと見れないんでしょ」とよく言われます。でもそこは奇跡の清流、中・下流域にだって「限りなく透明なブルー」の川面があるんです!越知町の黒瀬キャンプ場から「土佐和紙工芸村くらうど」までの約12kmをカヤックで下りながら、私の仁淀ブルーポイントを探してみました。※上の写真は勝賀瀬川合流点の下流側の淵の水中写真。私の仁淀ブルーのひとつです。

 仁淀ブルーを探すのになぜ川を下るのか?それはカヤックやカヌー、ラフトボートが川の流れとひとつになれる乗り物で、ゆえに仁淀川の表情を細やかに感じられるから。例えば水の色。淵では深い緑、浅い早瀬ではクリスタルな透明で、荒瀬の大波はギラリとした銀色など、川を下りながら一期一会の色彩に包まれながら下る楽しさを体験できます。

 とはいってもカヤックなんかしたことないし……という人も大丈夫。仁淀川流域の越智町では越知町観光協会が、いの町ではリバークルーズ(土佐和紙工芸村くらうどに併設)がガイドと講習付のカヌー・ラフティングのツアーをしています。しかもこの川の中・下流域は初心者に優しい穏やかな流れ。川面にカヌーでアメンボのように浮かべば、あなただけの仁淀ブルーに出会えるはず。

 ちなみにこの日、私の心に響いた仁淀ブルーが下の画像。仁淀川は1週間前の豪雨の影響で少し濁っていたのに、なぜこのような透明な場所があったのか?その秘密は、この川の底や河原に堆積した大量の砂利にあります。川の水はこの堆積層に浸み込み、地中をゆっくりと流れて濾過されていきます。そして地中の流れが再び川に戻るところが澄みわたる川面になったのでしょう。砂利の濾過装置があちらこちらで機能しているということは川が健康な証拠。しかも中・下流域なのにこれほど透明な流れを生み出すとは、さすが奇跡の清流です。

もっと手軽に川の色彩に出会いたいという人は、下流域では名越屋沈下橋(編集後記に画像あり)を渡ってみましょう。このあたりは水が澄んでいることが多く、光の具合や水深や川底の砂利の色によって様々な川の色を楽しめます。そのなかには、あなたの心に残る仁淀川の「青の表情」があるかもしれません。

仁淀ブルーに合わせて撮影に使うカヤックもブルーにしてみました。
ちょっとシュールな写真になりました。名護屋沈下橋の上流800m地点の仁淀ブルー。

(カヌーバカ編集部員 大村嘉正)
●今回の編集後記はこちら 

<参考>
◆カヌーやラフティングで仁淀ブルーを見るなら
カヌー体験 <越知町>
http://niyodogawa-kanko.net/cat_asobu/shizen2/entry-183.html
ラフティング体験 <越知町>
http://niyodogawa-kanko.net/cat_asobu/shizen2/entry-185.html
ラフティング体験 <いの町>
http://niyodogawa-kanko.net/cat_asobu/shizen2/entry-186.html
◆屋形船で仁淀ブルーを見るなら
屋形船遊覧船
http://niyodogawa-kanko.net/cat_asobu/shizen2/entry-188.html