2017.07.21夏の川遊びのお伴にこんな特製水槽はいかが ~仁淀川移動水族館~

夏の川遊びのお伴にこんな特製水槽はいかが ~仁淀川移動水族館~

夏休みの家族の川遊びの楽しみを倍増させ、子どもたちの自由研究にも使える小道具があります。

 梅雨も明け、ジリジリと太陽が照りつける本格的な暑さがやってくると、仁淀川の河川敷には色とりどりのパラソルが咲き、大勢の家族連れが水遊びを楽しむ光景が見られます。遠浅で安全な海岸線が少ない高知県では、海水浴より川水浴のほうが向いているという事情があるのかもしれませんが、きれいで豊かな川を数多く有する高知らしいぜいたくな楽しみ方ですね。
 そこで今回は、家族で川水浴をしながら他の家族とはひと味違った楽しみ方ができる小道具の紹介です。それはネット通販で買える小さなアクリル製の水槽。これを水遊びの道具のひとつに加えるだけで、家族の川水浴の楽しさが倍増するだけでなく、ひょっとすると子供たちの夏休みの自由研究に化けるかも(笑い)しれませんよ。

 この水槽に水際で捕まえたり釣りあげたりした小魚を入れてじっくり観察したり、周囲の景色や子どもたちの様子を写しこんでの記念写真など使い方はいろいろ考えられます。

article092_01.jpg大きいほうが1276円、小さいほうが960円とリーズナブルな価格でした。

「わくわく観察ケース」と名付けられたこのアクリル水槽の特徴は、観察のために普通の水槽と違っていろいろな工夫がされていること。
1.奥行きを極端に薄くしてあり、魚たちが水槽の中で自由に反転できないような「雪隠づめ構造」になっている。
2.水槽の下部に魚の大きさを測れる目盛りがついている。
3.魚が中で暴れても飛び出さないように蓋を付けてある。

article092_03.jpg水槽上面には蝶番式の蓋がつく。中の魚が飛び出さない工夫。
article092_04.jpg水槽の一番下にはご覧のような目盛り(ゲージ)付き。中の小魚の大まかなサイズが分かる工夫。

 つまり、中に生きた魚を入れて観察するための特別仕様になっているんですね。もちろん、DIY店などで市販されているアクリル板を買ってきてカットして専用の接着剤で自作する方法もありますが、アクリル板が意外に高価でコストと手間がかかります。私も過去にチャレンジしたことがありますが、水漏れ対策に苦労した記憶があります。
 仁淀ブルー通信の隔月連載「仁淀川いきものがたり」執筆者である奥山英治さんに相談すると、「いまは昔と違ってネットでたくさん売られていますから、そっちのほうが安いですよ」と教えてもらい、「観察用水槽」でネット検索をかけるとありましたよ、ピンからキリまで。いろいろな値段のものが販売されていましたが、今回紹介する商品はその中でもいちばん安い価格のものです。

 さてと。観察用水槽のほかに用意したいのは中に入れる魚を捕まえる道具ですね。ガサガサ用のすくい網、セルビン、網製トラップ、釣り竿などなどこちらのほうは各自の好みで用意すればいいと思います。ただし、小魚用の観察水槽ですから、魚のサイズは20cmくらいまでが限界だと考えてください。

 水槽持参で出かけたのは仁淀川の川水浴のメッカ、いの町・波川公園とアユ釣り師のメッカ、越知町・浅尾沈下橋のたもと。ともに用意したセルビンと網製のトラップに集魚用の練りエサを投げ込んで、小魚が入るのを待ちました。大雨のあとの増水の直後とあって捕獲にかなり苦労しましたが、なんとかカワムツを捕まえて撮影することに成功しました。名付けて「仁淀川移動水族館」。

 どうです、なかなかステキなワンショットではありませんか(自画自賛)。この夏の仁淀川の水遊びにぜひ連れて行っていただきたい特製水槽のご紹介でした。

article092_08.jpgアメゴ(アマゴ)の稚魚も水槽に入れてみるとかわいい。

article092_09.jpg仁淀川中流域、越知町浅尾の沈下橋。映画「県庁おもてなし課」のロケに使われて以来、新たな観光名所になった。

article092_02.jpg「わくわく観察ケース」(プロマリン)

article092_05.jpg水槽に入れる小魚を捕まえるために必要な道具。すべてネット通販で購入。写真左:網でできた折り畳みトラップ(左1544円)とセルビン(右692円)。写真右:ガサガサすくい網。魚の本体が傷つかないよう周囲にガードが付いている。2118円。

article092_06.jpg集魚用の寄せエサとして釣り用の市販品を混合して団子にし台所用の水切りネットに入れて使用した。

(仁淀川移動水族館長? 黒笹慈幾)
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