仁淀ブルー通信編集部だより(172)

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 イタチの水に潜る姿は、なんとなくカワウソに似ています。イタチの撮影を始める前、二ヶ月ほどかけて最後までニホンカワウソの痕跡が残っていたあたりを探索してみました。海岸線をなんどか往復し、大きな川、小さな川、ほんの小さな流れ込みまで、目を皿のようにして探したのですが、足跡はおろか糞も食跡も見ることはできません。長年、カワウソを研究されていた方の資料を見せてもらっていたので、痕跡などは頭に入っていたはずなのですが。やはり絶滅で間違いないのかな、と最後まで痕跡の残っていたという小さな川の橋の上に立っていた時です。ふと水中に目をやると、30センチほどのコイが数十匹群れています。海からは100メートルほどですから、カワウソがいれば、食べごろサイズのコイを見逃すはずはありません。やはり絶滅を受け入れざるを得ませんでした。あまり大きくもないカワウソが、自然が豊かだといわれている高知県でも生き残れなかったのは残念なことです。

(野鳥写真家/和田剛一)

仁淀ブルー通信編集部だより(171)

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 まだ1月ですが、仁淀川でキャンプやカヌーを楽しもうと春を心待ちにする人は多いのでは? そんな皆さんにアドバイス。黒潮洗う高知県、本州と比べてちょっと早めに春が訪れます。天候に恵まれれば、平野部では2月下旬でも春の陽気になることも。しかし花粉症の人にはむしろ冬がおすすめです。天気のいい暖かな日に、「スノーピークおち仁淀川」の「住箱」とウッドデッキで過ごせば贅沢な一日に。

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)

仁淀ブルー通信編集部だより(170)

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 天狗ノ森がある天狗高原は四国でも有名な観光地で、四季折々の風景が満喫できる別天地だ。近頃は360度の大パノラマを 活かした「スター・ウォッチング」ができる場所として国内外から注目されているが、オススメは夜空に横たわる銀河の鑑賞 と冬の雪原風景。
 かく言う私も、天狗荘主催による「雪原風景撮影会」を毎年開催させて戴いている。天狗荘までの幹線道路はしっかりと 除雪がされるので、スタッドレスタイヤ装着車なら行くことが出来るし、宿泊するなら天狗荘の送迎車も利用できる。 ぜひ行かれてみてはどうだろうか。「ここが高知県!?」と疑いたくなるような雪の風景に出会うことが出来るだろう。
(詳細は天狗荘☎︎0889-62-3188まで)

*上の写真は夏の草原に群生するハンカイソウとミルキーウェイ

前田博史ホームページ  http://maedahakushi.com/

(天然写真家 前田博史)

仁淀ブルー通信編集部だより(169)

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 「今の日本は昔より貧しくなった」というと、「だたの懐古趣味? 」と思われそうです。しかし、「暮らしの多様性」については確かに「貧しくなりつつある」といえます。今回訪ねた椿山のような山奥の暮らしも、1000年近く続いてきたのに、あと10年ぐらいで消えていくかもしれません。この日本では幸いにも「人に迷惑をかけなければ、どのように生きてもいい」が保障されていますが、このままいけば、「便利な町で、常に何かの電波によって誰かやどこかと繋がり」と、みんな似たような暮らしの環境になりそうです。
 さて、「こんな暮らしもある」に出会えるのが仁淀川流域。
 今年もぜひご来訪ください。

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)

仁淀ブルー通信編集部だより(168)

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 『土佐寿司の本』の編集を担当したフリーライターの松田雅子さんは、2017年4月に『文旦好きがこうじて』というこだわり本を自費出版した「ブンタンムキムキの伝道者」(自称)。 文旦の次なるターゲットが土佐寿司だったというわけですね。松田さんの友人で土佐学協会理事の長崎雅代さんによると、この本は「様々な食文化の会、出版社、デザイン事務所、カメラマン、松﨑さんにお世話になった人たちが協力しあって作られた「皿鉢料理」のような一冊」だそう。確かにその通り。そして土佐だからこそ、いや土佐の女性パワーなしでは生まれ得なかった「はちきん本」でもあります。スマホを使えばページ各所に印刷されているQRコードからより詳細な情報に飛べる仕掛けになっているところもスゴイ。

(仁淀ブルー通信食いしん坊編集長 黒笹慈幾)

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