2021.05.21サイクリングの新潮流、仁淀川の野の道をグラベルバイクで楽しむ!

サイクリングの新潮流、仁淀川の野の道をグラベルバイクで楽しむ!

 舗装路よりワイルドで、山道ほど険しくない――そんな「野の道」を漕ぐ自転車愛好家がじわじわと増えているらしい。これが「グラベルバイク」と呼ばれる自転車遊びです。仁淀川にはうってつけの場所があります!

 〈グラベル(gravel)=砂利〉。グラベルバイクというのは砂利道を含む野の道を走破できる自転車、または野の道での自転車遊びを意味します。
 グラベルバイクは欧米ではけっこう盛んで、日本でも一昨年あたりから「楽しいよ!」という自転車乗りが増加中。舗装路の快走もいいけれど、トラックに追い越されるときの恐怖や排気ガスから逃れたい、かといってマウンテンバイクで険しい山道を下るのは敷居が高い――そこで彼らが目をつけたのは、里山などに残る比較的なだらかな土と草の道でした。

article249_01.jpg こんな野の道を走りながら自然を満喫するのがグラベルバイク。

 グラベルバイクとは、いうなれば機動性の高いトレッキング。緑の草木の世界を快走しながら、鮮やかな花や鳥の声に出合ったら自転車を降り、じっくりと観察。徒歩での移動よりも広い範囲を自然散策できます。細い道の先に思わぬ穴場を見つけ、自然を独り占めしてデイキャンプを楽しむ、なんてことも可能です。


 そんなグラベルバイクにうってつけのフィールドが仁淀川の下流域にあります。今回ご紹介する2カ所はいの町と高知市ですが、土佐市のちょうど対岸になります。土佐市とこの2か所をつないでサイクリングするのもありですね。

■グラベルバイクおすすめフィールド①「八田堰下流~仁淀川橋付近」

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 まるで森のなかにいるような野の道がある河川敷です。仁淀川橋の下流の水門付近から藪の中を少し歩いて仁淀川へ下りれば、ちょっと神秘的な川面に出合います。太いタイヤの自転車なら仁淀川の河原や水辺を走っても楽しい。

article249_02.jpg河川敷とは思えない大きな木がたくさんあります。

article249_03.jpg森のなかを走っているような気分に。

article249_04_1.jpg仁淀川橋の下流の水門付近から、藪の小道をおりていけば、こんな川面(右画像)に出合う。
article249_04_2.jpg地図の「秘密の川」はここ。

article249_05.jpg自転車で探検すれば、人にあまり教えたくない水辺を見つけることも。

■グラベルバイクおすすめフィールド②「仁淀川大橋の上・下流の水田地帯」

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 ここは河川敷とは思えぬ広い水田地帯。仁淀川へと向かう道を漕げば河畔林に突入、野趣あふれる森の道を発見です。田んぼにはカエルや虫がたくさん。

article249_06.jpg 奥の河畔林の向こうに仁淀川が。

article249_07.jpg 自転車で移動しながら、トンボを獲ったり、野鳥を観察したり。

article249_08.jpg このフィールドの土手にある「新川のお大師堂」は、休憩に最適。ちなみにこのあたりは、34番札所種間寺から35番札所清滝寺への遍路道になっています。お遍路さんもここで足を休めるのでしょうね。

■グラベルバイクにおすすめの自転車やウエアなど

・自転車
 溝がしっかりあり、細すぎないタイヤを装着していれば、グラベルバイクは車種を選びません。砂利の河原を走るのならタイヤの太いマウンテンバイクがおすすめですが、土や草の道ならママチャリでも可。

article249_09.jpg マウンテンバイクはじつに頑丈。我が愛車(TREK)はフレームの素材がクロモリ(クロムモリブデン鋼)ということもあり、アラスカ1500㎞、中米コスタリカ500㎞などを走破しつつ25年の酷使に耐えています。

・服装
 藪や虫に備えるため長ズボンがおすすめです。河川敷には野バラがちらほら生えているので、濃い目の茂みを自転車で突破すると痛い目にあいます。

article249_10.jpg これぐらいの茂みになったら早めの撤退がよろしい。

・その他
 仁淀川とその河川敷には野鳥が多いので、双眼鏡があればその美しい姿を手に取るように観察できます。

article249_11.jpg 小型の双眼鏡とポケットサイズの野鳥図鑑であればかさばらない。川遊び用のサンダルもあるといいですね。

article249_12.jpg 仁淀川の下流域では、ミサゴのダイナミックな狩りを目撃するかも。足で捕らえたのはボラ。ミサゴは魚を主食にする猛禽類です。

article249_13.jpg 地元仁淀川流域の人々が作る惣菜は実においしい(そして安い!)。お弁当を買うなら、土佐市の「ドラゴン広場」や、日高村の「村の駅ひだか」などがおすすめ。

 〈自転車でどこまでも行こう!〉という子どもの頃の気持ちに戻れるグラベルバイク。トレッキングとサイクリングのいいとこどりで、仁淀川の魅力をさらに発見です。

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)

★次回の配信は6月4日予定。
「リニューアルなった噂の料亭「魚兼」のランチ体験」をお届けします。
お楽しみに!

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