2019.05.03エントリー締め切りは間もなく。「GREAT EARTH 第2回 高知仁淀ブルーライド」のコースはこれだ!

エントリー締め切りは間もなく。「GREAT EARTH 第2回 高知仁淀ブルーライド」のコースはこれだ!

昨年初開催にして大好評だったサイクリングイベント「GREAT EARTH高知仁淀ブルーライド」。今年は5月26に第2回を開催。仁淀ブルー通信ではその見どころをつぶさに取材してきました。さあ、エントリー締め切りは5月12日ですよ!

 初回からサイクリストのあいだで評判になった「GREAT EARTH高知仁淀ブルーライド(以下、高知仁淀ブルーライド)」。仁淀川流域の各自治体や観光協会、地元地域団体などで構成された実行委員会が主催するこのイベント、第2回目の今年は、楽しみながら自転車を漕ぐ「ファンライド」をより追求した内容になっています。

article183_01.jpgのんびりサイクリングしても大丈夫なのが今年の高知仁淀ブルーライド。佐川町の旧浜口家住宅(上)など地域の伝統に触れる時間の余裕もあります。

 「体力に応じてショートコース(70㎞)かロングコース(125㎞)を選べ、要所にエイドステーション(休憩、地域の人たちとの交流所)を設置(今回は5カ所)」という基本は変わりませんが、コース設定をひと工夫。その特徴は、「仁淀川観光の王道+マニアック+余裕のスケジュール」。地元サイクリストでも「こんな道や風景があったの!?」という道が選ばれているし、途中で食事したり土産を買ったりという「のんびり」なサイクリングでも規定時間内にゴール可能(特にショートコース)になっています。
今回、その全ルートを取材。その見どころを紹介していきましょう。

ショートコースの地図はこちらへ。ロングコースの地図はこちらへ。

article183_02.jpg案内してくれたのは、高知仁淀ブルーライドの関係者(仕掛人!?)で、いの町地域おこし協力隊の小野義矩さん。いの町への移住以前は川崎市でスポーツサイクルのプロショップの店長をしていました。仁淀ブルー通信2017.10.27号にも登場。

①ロングとショート共通コース(波川公園~ロングとショートコース分岐)

article183_03.jpgスタート地点の波川公園にて。

 スタートは、いの町の仁淀川の河原にある波川公園から。ここからずっと仁淀川の眺めが続きます。小野さんのお気に入りは、土佐和紙工芸村「くらうど」の少し先にある緩やかな左カーブ。蛇行する仁淀川を大きく見渡せる絶景です。

「くらうど」の先、勝賀瀬のあたりのカーブ。

 その少し先にあるのは、ロングコースでは唯一の沈下橋「名越屋沈下橋」。それを渡れば、車の通行がぐっと減る道へ。見下ろすと透明な川面が待っています。

article183_04.jpg名越屋沈下橋。

 ロングコースとショートコースの分岐地点の手前は要チェック! 高知を代表するスイーツ「高知アイス」のショップがあり、ここでは高知仁淀ブルーライド参加者にゆずドリンクがふるまわれる予定です。

article183_05.jpg高知アイス。

②ロングコース・その1(ロングとショートコースの分岐~宮の前公園)

 さて、まずはロングコースから紹介しましょう。こちらは「仁淀ブルーで満腹になる」コース。仁淀川支流の上八川川(かみやかわがわ)、土居川(どいがわ)の透明度は、都会の人には信じがたいもの。上八川川の下八川地区(ラーメン店「自由軒」から約1㎞先)には吊り橋があるので、ぜひ立ち寄ってください。上八川川の透明な流れを一望です。

article183_06.jpg上八川川の下八川地区にある吊り橋。

 茶畑に囲まれた集落・池川も仁淀ブルースポット。「宮崎の河原」でちょっと川に入ったりもできます。みんながうらやむインスタ写真が撮れますよ。

article183_07.jpg池川地区の宮﨑の河原。

 国道33号に入ったら交通量が増えるので注意。特に各トンネルは歩道が狭くて気を付けたいところですが、「寺村トンネル」を抜けたらぜひ足を止めて振り返ってください。そこには仁淀川流域ならではの「天界の集落」が。急峻な山肌に民家が点在する景観は、仁淀川流域の自慢の一つです。

article183_08.jpg寺村の集落。

③ショートコース(ロングとショートコース分岐~宮の前公園)

 ショートコースのほうは、仁淀川本流沿いの道としてはもっともひっそりとした区間。仁淀川を挟むようにそびえる山並みには、小さな集落がぽつりぽつり。大都会からの参加者は、「遠くにきたなあ~」と旅情に浸れること間違いなしです。

浅尾沈下橋で、高知県のゆるキャラ「くろしおくん」に出会いました。

 この区間に沈下橋は二つ。そのうち、コースは浅尾沈下橋を渡ります。ここは映画の舞台にもなっていて、数ある仁淀川の沈下橋でも一番の撮影スポット。

article183_09.jpg浅尾沈下橋の上から、鎌井田集落と川面を入れて撮影したり(左)、橋の下流側の河原に降りて、手前に仁淀川の澄んだ水面を入れて撮る(右)のもいいですね。

④ロングとショート共通コース(宮の前公園~波川公園)

article183_10.jpgこのような農村が次々と現れていきます。

 ここからは、深い山と清流の世界から、広い空の里山へと変化します。仁淀川の支流に点在する盆地で育まれてきた暮らしの情景のなか、野を越え山を越えていきます。

佐川では酒蔵の街並み。「水切り瓦」を有する白壁の家など、高知県の伝統的建築様式に出合えます。

 佐川町から日高村へは、地元サイクリストでも馴染みのない峠を越えていきます。そこは藩政時代の街道で、一説には坂本龍馬が土佐藩を脱藩するときに歩いたとか。ブログやインスタなど、インターネットの世界でもまず紹介されていない、新鮮な風景が待っています(なのでここではあえて画像を公開しません)。お楽しみに!

article183_11.jpg日高村の猿田洞窟。

 日高村に入ると、なんと洞窟が。入り口から少しだけ入ってみて、アドベンチャー気分!? さらにその先には隕石を祭っているらしい神社とか、587年の建立以前から古代の祭祀の場所であった小村神社などパワースポットも。秘境の峠や、空が広い湿原やら、畑の中の一本道など、次々と風景が移り変わります。

article183_12-1.jpg細い車道を入っていくと、隕石を祭っていると謂われる神社へ。
article183_12_2.jpg日下(くさか)調整池。

article183_12_3.jpgルートのすぐそばにあり、トイレ休憩にも便利な「村の駅ひだか」。日高村名物・オムライスのお店があるし、特産品のトマトなど物産も豊富です。
article183_12_4.jpgルートは日高村特産のトマト畑を抜けていきます。青空スタンドで格安で美味しいトマトを買えるかも。

 小村神社を過ぎると、交通量の多い国道33号をちょっとだけ走りますが、その後はひなびた里山の集落を抜けていきます。途中にある、仁淀川の枝流がつくり出す風景も見逃してほしくないところです。「広い河原を滔々と流れる」仁淀川ではまれな景観です。

article183_13.jpgタイムスリップしたかのような景色の田舎道を行くと、仁淀川らしくない風景が(画像は3月下旬の撮影)。

⑤ロングコース・その2

 ショートコースは波川公園に戻ってきて終了。ロングコースはさらに太平洋を目指します。眺めのいいルートで、一部を除いて川辺の土手の上を走ります。空がでっかい。

article183_14.jpg仁淀川の土手の上の道は自動車が通行しないので快適。

 そして仁淀川が太平洋に出合います。ここにある新居地区観光交流施設「南風(まぜ)」の展望台からは、その瞬間を眺められます。

article183_15.jpg展望台からの太平洋の絶景。

 ここから太平洋を左手に眺めながらのラン。一部は、自動車が走らない、見晴らしのいい堤防の上を快走です。「空と海」を満喫してください。
 魚介の美味しい漁師町・宇佐にある「宇佐しおかぜ公園」のエイドステーションで一休みしたら、行きと同じルートを波川公園に戻ってゴールです。仁淀川の土手の道では、晴れていれば海からの追い風が吹くことが多いので、楽に走れることでしょう。

article183_16.jpg太平洋の眺めのいい道が続きます。

 仁淀川流域の魅力は、川の上流から海までがコンパクトにまとまり、そこに深山幽谷や里山、そして大海原まで様々な景色があること。高知仁淀ブルーライドでは、そんな「仁淀川流域ならでは」そして「高知県のいいところ」を全部体験できることでしょう。エントリーの締め切りは5月12日、お急ぎください!

GREAT EARTH 第2回 高知仁淀ブルーライド

★次回の配信は5月17日。
仁淀川で営業する各ラフティングツアー会社に、今年の川下りツアーの魅力などについて語ってもらいます。

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)
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