2018.06.29いの町の旬な魚屋さんへ行こう! 〜魚兼〜

いの町の旬な魚屋さんへ行こう! 〜魚兼〜

「…あっ!  いの町からおいしい匂いがしてるっ! 」というわけで、仁淀ブルー通信の満腹担当女子2名が出動! 今回は創業100年以上の歴史を誇る鮮魚店【魚兼】で週一限定立ち食いランチに舌鼓! さらに話題の鮎も登場しますよ…

「魚兼」は大正5年ごろに創業した、この地域ではもっとも歴史ある魚屋さん。現在は三代目・岡崎裕也さんとその奥様が店を切り盛りしています。

article141_01.jpg創業者は裕也さんのお祖父さんである田中兼重さん(右)。左は仁淀川に入るお祖母さんです。
article141_02.jpg鮮度抜群の魚が自慢。お寿司なども並びます。

 目利きができて、新鮮な旬の魚を買うことができる昔ながらの魚屋さん…なんですが、週に一回だけ、ちょっと珍しいスタイルで営業しています。それが、立ち食いスタンドです!
 実は、裕也さんは料理が好きで、店を継ぐ以前は京都の割烹料理店で板前修行をしていました。その経験と腕を生かして、日頃からお惣菜にも力を入れており、さらに気軽に魚屋に立ち寄れるようにと土曜日限定で定食などを提供しているのです。

article141_03.jpgメニューには定食のほか、切りたての刺身や皿寿司なども並びます。

 というわけで、今回は「おまかせ定食(800円)」を注文!
 料理の内容は日によって変わり、そのときどきの旬を味わうことができます。6月のある日はこんなメニューでした。

article141_04.jpg食感も心地いいイタドリの炒め煮に、自家製ポン酢が決め手の魚の白子と皮の湯引きなど、どれもこれも、きちんと美味!

article141_05.jpgいの町名物・とうもろこしのかき揚げは、揚げたてで登場。甘みと香りが口いっぱいに広がりました! しあわせ!

article141_06.jpgご飯は炊き込みです!こちらも旬っぽさ満載。かき揚げとは一味違う、とうもろこしの柔らかな甘みと風味が楽しめました。

article141_07.jpg身がホクホクの魚のフライ!  具だくさんのポテトサラダは、ボウルいっぱい食べたい気分です。

article141_08.jpgシンプルなお吸い物こそ、裕也さんの腕が冴えます! 魚のうま味がじわじわ沁み入ってきて、思わずうっとり…。

article141_09.jpg最後は旬のフルーツ! 二人で訪れていたので、特別に箱入りで出してくださいました! サラッとこうした演出ができるのがニクい! しかも涼やか!

 立ち食いスタンドがスタートしたのは昨年からですが、800円とは思えないおいしさ&品数のため、すぐに評判に。時間によってはお客さんが混み合うことも。でも、すぐ目の前にJRが走っているので、時々”鉄分”補給も楽しめますよ。土曜に最適なのんびりランチです!

article141_10.jpg鉄道好きにはうれしいロケーション!

 そして、今回もう一品ご紹介しておきたいのがオリジナル商品である「鮎の塩麹漬け」です。
 裕也さんは、仁淀川で鮎釣りをするのがお好き。地元の友釣師さんとも交流が深く、上等の天然鮎を仕入れることができるのですが、その鮎を地元の麹屋「このや」の塩麹で漬け込んだのが、この逸品!
 去る6月1日に行われた食材のコンテスト「にっぽんの宝物・ジャパングランプリ2018」では、クッキング部門グランプリに輝き、「海外でも通用する」と高評価を獲得。いま熱い注目を集めているのです!

article141_11.jpg通常は真空パックで販売(1尾1000円ほど)。立ち食いスタンドで食べる場合は事前に予約を。品切れになることもあります

 …こっ、これはっ…やばいですよっ!!! 食べたら叫んでしまいます、おいしすぎて。
 まず、身がホックホックでやわらか〜いんです。そして、香りが半端ない! 塩麹に漬け込んだ効果か、鮎のおいしい風味が格段にアップ! これは鮎好きは悶絶するレベルですし、川魚が苦手な人にとってもおいしくいただける味わいだと思います。
 おいしい料理の数々を味わってハイテンションになっていた私たち。ふと、隣を見るとどこかで見覚えのある男性が…

article141_12.jpgあ! いの町在住の漫画家・村岡マサヒロさんだ!  仁淀ブルー通信のロゴ横のイラストでもおなじみです! 

 聞くところによると、村岡さんは魚兼の立ち食いスタンドの常連なんだそう。
「ほぼ毎週、土曜はここでお昼を食べていますよ。おいしいのはもちろんですが、ここに来ると季節を感じられるんです。それがマンガのネタのアイデアになることも多いですよ。」
 地元新聞で毎日四コマを掲載している村岡さんにとって、旬を感じられる魚兼は欠かせない存在のようです。

article141_13.jpg店の壁には村岡さんがこちらで食した魚が、まさにネタになった四コマも飾られていました。

 これまで魚兼さんのような生粋の魚屋さんへ行く機会は少なく、どこか遠い存在だったのですが、立ち食いスタンドやオリジナル商品の販売があると、行くきっかけとなり、普段もおいしい魚を買いに行ってみようと思えますね。
 100年以上続く魚屋さんが今もこうして新しい挑戦をしていけるのは、お店の人の努力と、おいしい魚を恵み続けてくれる自然があってこそ!
 岡崎さんご夫妻、そして仁淀川や太平洋に感謝です!

(仁淀ブルー通信編集部/カミオカミヤビ&高橋さよ)
●今回の編集後記はこちら


article141_14.jpg自家製のポン酢やお刺身用しょうゆも販売されています。お土産やキャンプのおともにいかがでしょう?

鰹・鮎  魚兼(うおかね)

吾川郡いの町藤町15
電話 088-892-0216
営業時間/10時〜19時
休み/市場が休みの水曜、日・祝
立ち食いスタンド営業/土曜11時〜14時(春〜秋限定、仕入れによって休む場合もあり)
※営業状況はFacebookページで確認を
https://www.facebook.com/sakanayauokane