2018.04.20もうすぐオープン! 仁淀川河畔の新キャンプ場を偵察してきました。

もうすぐオープン! 仁淀川河畔の新キャンプ場を偵察してきました。

仁淀ブルーの川辺に、超オシャレなキャンプ場がオープン! 一年前には田んぼだった場所に忽然と現れた全面芝生張りの美しいアウトドア施設。

その名は「スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド」。
店長兼マネージャーとしてこの施設を切り盛りする佐々木良典さんに、ショップを含めた新キャンプ場のビジョンを語ってもらいました。

 4月23日に一般営業開始となる『スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド』の目玉の一つが、併設されるショップ。熱烈なファンを獲得しているアウトドアブランド「snow peak(スノーピーク)」の、四国初の直営店もオープンなのです。
 ここには品質とデザイン性の高いキャンプ用具や、アウトドアにも都会にも似合うウエアが並ぶのですが、これって実はすごいこと。アウトドア界においては銀座のブティック的におしゃれな店が、仁淀川の大自然の真っただ中にやって来るのですから。
 マネージャーの佐々木良典さんに、仁淀ブルー通信の黒笹編集長がインタビューしました。

article131_01.jpg佐々木良典さん(左)と仁淀ブルー通信編集長黒笹(右)。

黒笹編集長(以下黒笹):まもなくオープンとなる『スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド』に、メディアの特権を利用して(笑)、フライングでおじゃましております。それにしても春の仁淀川は、光も風も最高ですね。

佐々木良典(以下佐々木):本当にそうですね。こんな清流のそばで仕事ができるなんて夢のようです。

黒笹:まもなく、キャンプフィールド(キャンプ場)とスノーピークの直営ショップがオープンするわけですが、どのようなスタッフで運営するのですか?


佐々木:スノーピーク本社からは私と、ラフティング担当の大槻(おおつき)、ショップ担当の倉田の3名が派遣されています。それに加えてショップスタッフ1名とラフティングスタッフ1名を現地採用します。大槻は経験豊富なラフティングガイドで、カヤック(フリースタイルカヤック)の世界大会で2位になったエキスパートです。

黒笹:佐々木さんは、社内公募に応募してここへ?

佐々木:はい。具体的な場所は明かされずに「キャンプ場をやりたい人はいないか」という社内募集があり、それに志願しました。私は東日本が勤務地だったので、新しい越知のキャンプフィールドには西日本のスタッフが行くんだろうなと漠然と思っていたのですが、意外にもこういうかたちに(笑)。

article131_02.jpg佐々木さんの後ろに見える建物がキャンプフィールドの管理棟で、ここにスノーピークの直営店が入る。

黒笹:家族も一緒にですか?

佐々木:実は川越(埼玉県)に自宅を建てて間もないので、妻と子は向こうに残しての単身赴任です。でも自然豊かな環境で子育てしたいという思いもあります。将来的にはこちらで一緒に生活できるといいなと。

黒笹:佐々木さんの趣味はなんですか?

佐々木:山歩きですね、山の中でキャンプをしたり。

黒笹:勤務地が清流のすぐ脇なんだから、これからは川でも遊ばないともったいないですね。釣りはしないんですか?

佐々木:勤務地が栃木だったころに管理釣り場で釣りをしたことはありますけど。社長の山井はフライ・フィッシングをしてますし、社員も釣り好きが多いんですよ。こっちに来たからには、川遊びや釣りをガンガンやってみたいですね。

article131_03.jpgまさに自然のドまんなかという感じです。

黒笹:ぼくは高知は日本一の「釣りパラ県」だと宣言しています。釣りのパラダイス、つまり釣り師の天国ってわけです(笑)。ところで、住まいは越知町内ですか?

佐々木:越知町の空き家バンクを利用して借家を見つけました。ここよりちょっと下流の片岡という地区です。家賃はなんと月1万円! 職場(キャンプ場)まで車で5分!

黒笹:ひゃー、うらやましい。片岡はいいですよね、沈下橋の下流の瀬はぼくのアユ釣りのポイントですし。片岡から少し下った黒瀬地区などはアユ釣りの全国大会が開かれるほどの有名な釣り場です。そういう場所が目の前にある暮らしなのにアユ釣りをしないなんて、ぼくには想像できない(笑)。ぜひアユ釣り師になってください。

佐々木:はい(笑)。

黒笹:佐々木さんをなんとか仁淀川の釣りの世界に引きずり込んで、お友達になりたいなあと。なぜならば、釣り場のすぐそばのキャンプ場のマネージャーと友だちになれるかどうかはぼくの釣りのQOLに関わる重大事なんで(笑)。

article131_04.jpg春には中・下流域でマス(サツキマス)も釣れる仁淀川。

このキャンプフィールドをどう活用する?

黒笹:おち仁淀川キャンプフィールドはネット予約だけなんですね。電話で予約はできない?

佐々木:デイキャンプだけは電話予約可能です。10時から16時までの利用で、1サイト4名まで1728円(税込)です。そこから1名追加ごとに432円(税込)で、1サイト最大10名までの利用となります。

黒笹:デイキャンプっていう言葉は高知では「?」かもしれません。昼間にバーベキューやランチ、会議などでキャンプ場を利用するスタイルですね。高知の人はバーベキュー好きだからデイキャンプは流行るかも。バーベキューの食材はここで売らないんですか?

佐々木:食材の販売には越えなくてはいけないハードルがあるので、将来的にはやりたいなという状況です。まずは、観光物産館おち駅のほうでバーベキュー食材のコーナーみたいなのを作ってもらって、お肉のほうはそのすぐ隣にある松田精肉店(土佐赤牛で評判)でどうぞという感じです。スーパーマーケットもありますし、そういった店を利用してもらって、越知に少しでもお金が落ちればいいなと思っています。

article131_05.jpgオープン間近のキャンプフィールド。気持ちよい高知の空が広がります。

黒笹:4月22日にオープンするこの新しいキャンプ場の運営について、マネージャーとしてどのようなビジョンを持っていますか?

佐々木:今は、キャンプ場のマネジメントとラフティングツアーをうまく運営していくというのが当面の目標です。平日の利用も促進したいところで、企業や団体に野外での研修や会議に使ってもらったり、小中学校の課外授業に利用していただけたらと思っています。自然好きのカップルには、ここでの結婚式もお勧めです。ゆくゆくは、野鳥観察や川遊びなど自然体験型のイベントやワークショップの開催もできるようになりたいです。

黒笹:週末ごとにいろんなイベントが矢継ぎ早に開催されるようになれば楽しいですよね。

佐々木:地域の公民館などでは毎週なんらかの催し物が行われていますが、このキャンプ場を使って仁淀川流域の市町村のいろいろな催し物ができるようになればいいなと。

黒笹:高知名物の『いきいき百歳体操()』を青空の下でやるのもいいですよね(笑)。
※いきいき百歳体操……高知市が介護予防事業として考案し、その効果が評判になって全国各地に広がっている体操

佐々木:ウッドデッキがあるので、そこでヨガをするのはどうでしょう。

黒笹:いいね~、「仁淀ブルーヨガ」だ(笑)。

article131_06.jpg隈研吾デザインのスノーピーク製モバイルハウス『住箱』。

――ここからは、越知町の地域おこしの仕事をしているNPO法人土佐山アカデミーの吉冨慎作さんも飛び入り参加。このキャンプ場の楽しみ方について、やや脱線気味に……。


黒笹:企業の新人研修や管理職研修で、水辺のブートキャンプみたいなのはどうでしょう。仁淀川の浅瀬を全力で走らせるとか(笑)。

吉冨:住箱の前の広~いウッドデッキの雑巾がけとかはどうかな(笑)。雑巾がけすると住箱が1泊分無料になるとか。

黒笹:フリスビーも面白いかも。芝生だし、平らだし、とっても広いし。平日で人が少ないとき、ディスクドッグ(犬とフリスビーするスポーツ)できますよってことになれば、遠くからでもフリスビー・ファンが来るんじゃないかな。ところで物販なんですけど、オリジナル商品みたいなものはあるんですか?

article131_07.jpg利用者の少ない平日なら、こんな感じでのびのびと遊べる可能性大。

佐々木:ここの直営店では、『おち仁淀川』のロゴ入りエコカップと、仁淀川をイメージしたTシャツをご用意しています。

黒笹:キャンプフィールドのオープニングイベント(4月22日)で乾杯するときに枡を使いますよね。あれを販売したらどうですかね? snow peakの焼き印入り。高知県人は日本酒が好きだから絶対売れますよ。

吉冨:チタン製の「べくはい」作ったらいいんじゃないですか?

佐々木:べくはい、チタンで(笑)

※べくはい……高知県ではおなじみのさかずきの一種。形がいびつだったり、指でふさいでないと酒が漏れる穴があるなど、つがれたお酒を飲み干さなければ置くことができない形状になっている。

黒笹:チタンは穴をあけるのが難しいんじゃない? いや、転がってしまう形にすればいいか。

吉冨:snow peak べくはい(笑)。そんなのがあったら、飲みすぎて動けなくなる人が続出する。

佐々木:そうしたら、デイキャンプの流れからそのまま宿泊してもらえますね(笑)。

黒笹:酔っぱらったときになだれ込む場所がほしいな。畳なんかひいてもらって。なんだか高知流になりすぎてスノーピークぽくなくなるけど(笑)。

article131_08.jpg『住箱』のウッドデッキは、仁淀川の展望抜群。

間伐材を利用して地域に貢献できないか

佐々木:高知県は森林が多くて(面積の84%が森林)、たくさん間伐材が出ますよね。それを薪としてここで販売できないかと考えているんです。

黒笹:スウェーデントーチを間伐材で作って、それを販売したらどうですか。横畠地区に暮らしている人がスウェーデントーチを作りたいと言っています。


※スウェーデントーチ……切り込みを入れた丸太。切り込みの隙間に新聞紙や小枝など燃えやすいものをはさんで燃やせば簡単に火がつき、丸太が燃えてお手軽な焚火になる。太いものでは簡単な調理ができたりする。最近、飲料水のCMで話題に。

佐々木:なるほど。

黒笹:夜、スウェーデントーチがぽつぽつと灯っている風景はロマンチックですよ。スウェーデントーチに火を灯して、『snow peak』焼き印入りの枡に仁淀川流域の日本酒をそそいで飲めば、二人は結ばれるなんて伝説をつくったりしてね(笑)。

佐々木:ああ、いいですねえ~。

黒笹:キャンプ場という入れ物はできたらから、次はここでいかに斬新なアクティビティーを提供できるかですよね。どうしたら、高知らしい仁淀川らしいソフトを展開できるか、高知県全体の観光にどのような貢献ができるか、が次のテーマだと思います。今日はありがとうございました。

article131_09.jpgおち仁淀川キャンプフィールドでお待ちしております!

◆『スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド』についての情報や予約は以下のサイトにアクセス。
スノーピークおち仁淀川
Snow Peakおち仁淀川・フェイスブック

(仁淀ブルー通信編集部員 大村嘉正)
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