2016.12.30おかわり必至! 仁淀川流域「飯の友」食べ比べレポート
2016年最後の仁淀ブルー通信は、仁淀川流域で見つけた「飯の友」の食べ比べです! 佃煮、お漬物、おかず味噌、酒盗・・・食欲を掻き立てる魅惑の飯友たちを、仁淀川が育てたお米で味わい尽くしました。お腹いっぱいだよ! レッツ、食べ納め2016!
(高橋) というわけで、今回は私とカミオカの《アラフォー編集部女子》2名でお届けいたします。表のテーマは「飯友の食べ比べ」なんですが、実は裏テーマもあるんですよ。何を隠そう、私たち二人ともインドア派なんですね。でも、仁淀ブルー通信をやってるからには多少のアウトドア経験もなければいかんだろうと思い、今回は野外炊飯に挑戦しようと思っているんです。
(カミオカ) ・・・今朝、ニュースで「全国的に真冬の寒さ 西日本でも雪になる」っていってましたよ・・・よりによってこんな寒い日に外でご飯炊くんですね。
アウトドア経験がないが故の軽いハプニングと思って我慢してください。 では、さっそく準備しましょう!
えっ、カセットコンロとお鍋で炊くんですか? 石で囲いを作って、焚き火起こして、飯ごうで炊くんじゃないんですか? アウトドアのイメージと違う! 高橋さん、割烹着だし。
バカ言ってんじゃないよ ・・・。われわれ二人が飯ごう炊飯なんてやってたら、2017年になっちゃいますよ。ガチでビギナーなんですから、文明の利器を賢く使いましょう。
それもそうですね。ところで、今日炊く「土佐岩戸米」ってどんなお米なんですか?
よくぞ聞いてくれました! このお米、土佐市岩戸地区という場所で育てられたものなんですが、なんと仁淀川水系の地下水をくみ上げて栽培されたお米なんです! とてもおいしくて、2015年にはJALの国内線ファーストクラスの機内食で提供されたお米なんですよ。
すごいお米じゃないですか!大粒で食感も良さそうですね。飛行機のファーストクラスで食べられたお米を、地上の野外で食べるのもなんだか感慨深いものがありますが・・・。とにかく、良いお米なんですから失敗しないように炊きたいですね。がんばりましょう!
高橋さん、そろそろ炊きあがりの時間ですよ。ドキドキしますね・・・失敗していたらどうしましょう。
その時は近くのスーパーで炊いてあるご飯を買ってきましょう。では、開けますよ・・・いざ!
上手に炊けてますよ、カミオカさん! 底も焦げずに、ちょうどイイ感じのおコゲがあります。
わぁ、本当。すごい! 感動ですね。アウトドア、かなり楽しいですね!
うん、楽しい! アウトドア派の人の気持ちが分かりますね。あ〜、こんな寒い日じゃなければ、もっと楽しいんでしょうね~。
今度はもっと過ごしやすい季節にしましょうね・・・。 あ、でもこれで終わりじゃないですよ、高橋さん。今回は「飯の友の食べ比べ」が本題です。ご飯が冷めないうちに始めましょう。今回食べ比べるのは仁淀川流域の市町村で作られた5種類の「飯の友」です。まずはこちらから!
土佐市「観光交流施設 南風」などで販売。お問い合わせは「吉永鰹節店」(電話088-856-0171)まで
土佐市宇佐の「吉永鰹節店」さんの「酒盗」です。酒盗とはカツオの胃袋を塩漬けにした発酵食品で、高知では酒の友としてお馴染みです。こちらの酒盗シリーズは、1年間熟成させたカツオの胃袋を使って、味もバラエティに富んでいるんです。その中からご飯に合いそうな「ごま油」と「鰹チャンジャ」を選んでみました。高橋さん、どうですか?
(モグモグ…)あっ、これは食べやすい酒盗ですね。一般的な酒盗は塩辛いイメージですが、こちらはそれぞれの味と酒盗の個性がマッチしていてご飯にもよく合います。
「鰹チャンジャ」は、しっかりとした辛さと一緒にカツオのうま味が広がりますね。辛いもの好きの私には嬉しいです。でも、よりご飯が進むのは「ごま油」かな。品の良いごま油の香りがお米そのものの味わいを残してくれますし、後を引いてどんどんお箸が進みます。
うーん、どちらもおいしいですね。ご飯の友だけでなく、いろいろアレンジもできそうですね。オシャレバルにあるような「アンチョビキャベツ」の要領で、キャベツとニンニクと一緒に炒めてもおいしくなりそう!
おっ、さすが料理上手! 他の飯友のアレンジアイデアも教えてくださいよ。よろしくお願いします!
では、次の飯友をいただきましょう。続いては、佐川町の「野っぱら工房」さんの「俺の佃煮」です。パッケージが印象的ですね。
えっ! これって「ニラ」の佃煮なんですか?
そうなんです。高知県産のニラを使って、化学調味料や保存料は無添加で作られた佃煮なんです。でも、ニラの佃煮ってどんな味か想像できないですよね。百聞は一食に如かず。とにかく食べてみましょう。
(モグモグ…)おぉ! これはニラのイメージを打ち破る新しい佃煮かもしれないですよ! ニラの風味とこっくりとした甘さが合わさり、ご飯が進みますね。ニラの臭みは感じませんし、一生懸命噛まなくても口どける食感なので子どもも喜びそうです。
ニラの良いところを生かした味わいですね。ニラがこんなにもおいしい佃煮になるなんて意外だったなぁ。飯友以外にアレンジするなら、この佃煮と納豆を混ぜたものを油揚げに詰めて、ごま油で焼いてもイケるんじゃないでしょうか。
では、次はこちらです。日高村の「ひだか」さんが作った「いりこ入りにんにく味噌」です。自家農園で育てたニンニクを使われているそうですよ。
日高村「村の駅ひだか」などで販売。お問い合わせは「ひだか」(電話0889-24-5160)まで
(モグモグ…)あ〜、うまい。これがあれば他のおかず、いりませんわ。ちょっと甘めの味噌の奥から、いりこのうま味とニンニクの香りがジワ〜と広がってきますね。ニンニクの香りがちょうどイイなぁ。強すぎず、弱すぎず。ずっとご飯が食べ続けられます。
うん! これは食欲がわいてくる味ですね。味噌の甘さとニンニクの香りが絶妙なバランスで、食べていて飽きがきません。アレンジもいろいろ楽しめそうですね。ホイコーローの甜麺醤代わりに使ったり、マヨネーズと合わせてディップソースにしたら生野菜いくらでも食べられる!
ちなみに、ひだかさんのおかず味噌シリーズは他にも3種類ほど並んでいました。他のおかず味噌も食べてみたいですね。
ずっと外にいるんで、さすがに体が冷えてきましたね。そんな今こそ食べたいのがこの飯の友です。いの町の「いのジンジャーウェーブ」さんの「まぜまぜジンジン」です。飯の友というよりか「酢飯の素」なんですが、パッケージが可愛いし、美味しそうなので選んじゃいました。
いの町「レストパークいの」、土佐市「観光交流施設 南風」などで販売。お問い合わせはFacebookページ「まぜまぜジンジン」からメッセージをお送りください。
(モグモグ…)おぉ、おぉ! これは新しい。そして、予想以上においしいですよ! ガツンとショウガ味かと思いきや、昆布だしのうま味と優しい酸味が見事なバランスでもってショウガを上品に引き立てています。それに、3〜4ミリぐらいに刻まれた新ショウガが、シャキシャキ心地よい食感を感じさせてくれますね。
梅しそ味はほんのりピンクに染まって可愛いなぁ〜。梅しそという食べ慣れた味なので子どもやお年寄りにも気に入ってもらえそう。
おっ、これは新しい味と食感!
酢飯だけで食べられるかな? と思いましたが、「まぜまぜジンジン」はこれだけでも十分においしいです。どちらかというと私は「小夏」が好きです。小夏の香りがショウガと絶妙に合わさり、和風のような洋風のような、今まで感じたことないおいしさが広がります。アレンジするなら、ゆで卵とマヨネーズを合わせてタルタルソースかなぁ。クリームチーズに混ぜてクラッカーにのせれば白ワインいくらでも飲めちゃいますね(飯友からずれつつある)。
では、いよいよラストの飯友です…。
寒いから早く帰りたいって思っていましたが、今となっては食べ終わるのが名残惜しいですね。後ろ髪を引かれながらいただくラスト飯友はこちら!越知町「越知物産」さんの「しば漬け」&「ピリ辛野菜」です!
越知町「越知物産」で販売。お問い合わせは(電話0889-26-1234)まで
もうこれは食べる前からおいしいですよね。特に「しば漬け」は地元をはじめ、高知県や県外にもファンが多いお漬物です。私は、このお漬物を食べ始めたら、もう止めることができなくなるのではと不安です。
大丈夫ですよ!ご飯5合炊いてますから!
では、いただきましょう!(パリ、パリ、モグモグ・・・)
あぁあああああ! しば漬け、うまい、いつ食べてもうまい! このパリッパリの食感と香り豊かな梅酢の風味・・・しば漬けがこんなにもおいしいなんて驚きですよね。一口でトリコになる逸品だと思います。もしまだ食べたことない方がいたら、ぜひ食べていただきたいなぁ。
それと、こちらの「ピリ辛野菜」。私、初めて食べたんですが、これもなかなかおいしいですね。味噌のコクのなかに野菜の甘みがジワっと現れる。食感も絶妙です。
う〜ん、本当においしいですね。越知物産さんは50年以上漬物一筋に歩んでいる老舗ですから、どのお漬物を食べてもハズレがないです。もちろんしば漬けはいただきつつ、他のお漬物も楽しみたいですね。
・・・というわけで、食べに食べ尽くし「飯の友食べ比べ」。いや〜、どの飯友も個性が豊かで、食べているだけで楽しかったですね。
飯の友がいくつかあるだけでおかずは十分と思っちゃいました。もう料理しなくて済みますね。それと土佐岩戸米もすごくおいしかったです! 寒すぎてだんだんご飯が冷めていっちゃいましたが、いつまでもツヤっとモッチリしていて最後までおいしくいただけました。
お米を育てた農家さんと、飯友を作った生産者さんに感謝です! インドア派の私たちですが、アウトドアも楽しいなと思えたので、いつかまた何かのテーマでチャレンジしたいですね。
もちろん仁淀川のほとりで。
(仁淀ブルー通信編集部 カミオカミヤビ&高橋さよ)
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