2016.04.15もう一つの「ブルー」と、森林軌道跡を探しに行く!

もう一つの「ブルー」と、森林軌道跡を探しに行く!

仁淀ブルーがある「いの町」にはもう一つの「ブルー」があります。それが吉野川ブルー。四万十川に次ぐ四国第二位の大河・吉野川の源流域も、透明な水面の宝庫です。この四国有数の秘境に、なんと鉄道の痕跡が。それを辿るトレッキングツアーに参加してきました。

この辺りはかつて本川村と呼ばれていて、今では山と森に囲まれた「自然の王国」的山里ですが、1955年頃には人口が4000人を超え、林業で栄えていました。藩政時代には本川村は御留山(土佐藩が森林資源保護していた山)だったため、良質の木材が豊富で、山から伐採された木材は小さな鉄道「森林軌道」に積み込まれ、分水嶺の向こうにある仁淀川水系の集落へと運ばれました。

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本川村新郷土館に展示してある、当時の林業の様子

森林軌道の本線は、仁淀川の支流・上八川川にある旧吾北村の高岩(現在のむささび温泉周辺)から旧本川村の寺川まで約38㎞敷設されていました(営林署情報)。支線も含めるとさらに長くなるようです。そのうちの魅力的な区間をトレッキングするのが、「いの町の森林軌道探検ツアー」なのです。

今回参加したのは、題して「春の本川を楽しむ、森林軌道跡を歩こう」というツアー。越裏門(えりもん)~寺川の間の約4㎞(軌道跡部分約3.5㎞)の道のりです。ツアーの主催者でガイドの三浦真紀さんは、日本山岳ガイド協会認定の資格〈自然ガイドⅡと登山ガイドⅠ〉を持ち、四国山岳ガイド協会に所属。1児の母として子育てに奮闘しながら、四国の山を主なフィールドに活躍しています。

article_02604.jpg登山ガイドの三浦真紀さん

スタート地点の越裏門公民館から歩き始めて間もなく、吉野川ブルーの歓迎を受けました。

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林道を経て、森林軌道跡へ。探検気分が高まってきました。

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道はなかなかの悪路。でも今回の参加者は山の経験者が多いようでズンズン進んでいきます。

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谷をまたぐ橋の跡に出ました。古代遺跡のような石積みです。昔の人々の技に驚き、川の水の清らかさに癒されました。

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 森林軌道跡の傾斜は緩やかなのですが、橋だった部分は崩落しているため、谷があるたびに私たちは沢を渡ります。傾斜が急だったり、足元が滑りやすかったりと、ドキドキします。

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ドキドキした後は、山野の花々に癒されました。これはアケボノツツジ。

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私がこのコースで一番気に入ったのがここ。岩盤をくりぬいて鉄道を敷設したのでしょうか? それとも、もともとこんな地形だったのか。眼下には吉野川ブルーの絶景です。

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森林軌道の痕跡が今も残っていました。枕木には、そこにあった木をそのまま使ったこともあったようです。

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昼食は川辺に降りて、名物の「本川あけぼの弁当」をいただきました。本川あけぼの弁当は3種類あって、今回は越裏門にある民宿「柊」特製のお弁当です(注文は10食以上から、早朝の注文には対応不可)。越裏門の山の幸の玉手箱でありました。美味しい!

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吉野川ブルーもいいですねえ。

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このトレッキングで感じたのが、自然というものの荒々しさ。森林軌道のそばには家があったようだけど、今は深い森のなか。人々の暮らし、繁栄、思いや夢といったものを、自然は淡々と飲み込んでいくのだなあ。

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今回のツアーでは、越裏門に暮らす川村泰夫、冨美子さん夫妻も応援に。「ここがイノシシのぬたば(体表のダニなどを落としたり体温調節のための泥浴をする湿地)」「枕木があった場所の山道が凹んでいるでしょう」「この木がクロモジです、楊枝になる木」などいろんなことを教えてくれました。三浦さん、川村さん、楽しかったです!

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「いの町の森林軌道探検ツアー」をはじめ、三浦さんがガイドする四国の山のハイキングツアーについては、「Happy 山歩き 四国 http://blog.livedoor.jp/sikokuyama/ 」をぜひご覧ください。

(仁淀ブルー通信編集部 大村嘉正)
●今回の編集後記はこちら

●今回のトレッキングについて
・所要時間:4時間(その内、徒歩3時間30分)
・必要な装備:基本的には山でのトレッキングの服装と装備。フリースやレインウエアなど防寒、防風着。帽子と、軍手または手袋。リュックサック。沢を渡ることがあるので防水のトレッキングシューズまたは長靴。ハイソックスの靴下。タオルなど首を保護するもの。好みの飲物を入れた水筒。行動食と昼食(お弁当など)。
・「いの町の森林軌道探検ツアー」の詳細や、三浦さんがガイドする四国の山のハイキングツアーについては、「Happy 山歩き 四国 http://blog.livedoor.jp/sikokuyama/ 」をぜひご覧ください。